7/6~7/11にHANPAはすぬまにて、Focus on “the now”〜アート×今〜と題しアートイベントを開催させて頂きました。
初めての試みだったため、うまく行くものかとても不安でした。しかし、無事に開催が終わった今、落ち着いて振り返ってみると本当に素晴らしい時間だったとしみじみしています。
思った以上の人にご来場頂けたこと、多くの方から嬉しいお声を頂けたこと、古くからの友人に出会えたこと。14平米の小さなスペースからたくさんの出会いがありました。
今後の活動のためにも少し振り返りをさせて頂きます。
ことの始まりは上野憲一さんとの出会い。
三浦に移住してから、不思議な縁で知り合いました。知り合ってから時は経っていたものの、今年の3月頃に鎌倉での上野さんの個展の搬入のお手伝いをしてから、自分達が手がける場づくりに「アート」が及ぼす力に可能性を感じ始めました。
正直なところ、私は最近まではアートには強い関心がありませんでした。作品を見て「すごい」、「美しい」と感じることはできるものの、自ら美術館やギャラリーに足を運ぶことはない、そんな人間でした。しかし、上野さんのある絵を見た時に私は衝撃を受けました。正確にはその絵を見てから2,3分後、自分が1枚の絵を見続けていたということに衝撃を受けたのです。
見たことない景色なんだけど、どこか懐かしい。涙が出そうになりました。
感じることは人それぞれだとは思いますが私はこの体験を機に絵や美術作品を見ることで、”今その瞬間”に集中することができ、日々の生活で生まれる雑念を消し豊かな時間を過ごせることを知りました。
インターネット、デジタル世代真っ只中の私は情報過多により頭の整理をするのが苦手なので(同年代の仲間にも同じような問題を抱える者がいるかと思います)、アートを鑑賞し熱中することで、思考の整理、思考の覚醒につながることを知りました。
これは上野さんの作品と出会い、作品に心奪われる時間がなければ感じられなかった大事な体験です。
「この体験を誰かに届けたい」
「HANPAはすぬまでただ場所を貸すのではなく何か想いを体現したい」
こんな想いと共に上野さん、家族と共に開催を決めました。ワクワク、ドキドキ。
しかし、人に来てもらいたい!
そう考え、待っていたのはチラシ作りやホームページ作り。
どうやってこのイベントの存在を知らせるのか。やるべきことは沢山です。
HANPAはすぬまは
・野菜が売っていること
・レンタルスペースであること
は徐々に認知されているかもしれませんが・・・。それもごく少数。大通りからは奥に入った場所に位置するので、人がフラッと前を通りかかることはほぼありません。以前古本市を行った際に「可愛い野良猫を追っかけて来たら、たまたまここを見つけた。」なんて人がいたくらいです。
会期が始まってから来る人にはあまり期待せず、事前の告知が一番の勝負でした。
そのため、チラシをお店に張って頂いたり、大田区社会福祉協議会の方々にも告知のお手伝いをして頂きました。
また、幸運なタイミングでるるぶ様、大田区商店街連合会様に取材して頂き、素晴らしい記事を作って頂けたのも大きな力となりました。
るるぶ様の記事↓
大田区蒲田~蓮沼でテレワークしてみた。昭和レトロに癒されて、仕事効率もUP!
大田区商店街連合会様の記事↓
昭和レトロなアパートの1室を、居心地のいい時間貸しスペースに改装「HANPAはすぬま」/蓮沼駅
また、アートというものは素晴らしいものですが、とっつきにくい方も少なくないです。
そこで何かのイベントと掛け合わせれば人が来てくれるのではないかと考え、5名の先生にお声がけし、「今」に目を向けたイベント、講座を会期中に行って頂こうと考えました。
少々キザですが…今振り返ってみると身体が勝手に動き、気づいたら講師の方へお声がけしていたようです。何か良いものが生まれる時ってこんなものなのでしょうか、夢中になって企画をしていました。
講師の方々にはご多大なるご協力頂き、なんとか全ての講座を行うことができて安心しました。九州の先生からリモートで講師を行なって頂き、講座をできたことも今後の自信に繋がりました。本当に皆様ありがとうございました。
結果としては6日間で約30人ものの来客があり、なんと平均すると1日に1組は通りがかりの方が来てくれました。
ご来場いただいた方とお話しをしていたら時がすぎるのはあっという間で、これ以上の来場があったら対応ができなかったと思うくらいでした。やってみないと見えてこない課題が沢山見つかり本当に全てが勉強となりました。
繰り返しになりましたが、フラッと立ち寄るお客さんに来てもらうことは本当に奇跡のようなものです。コロナ禍の中ただでさえ外出が減る中、最近の人たちはなんだか忙しそうに思えます。(予定外のことをするなんてことはあまりないのではないでしょうか。)
作家さんに話を伺う中でも一等地にある銀座のギャラリーにおいても一見さんのお客さんを得ることは本当に難しいそうです。だからこその事前の告知、一度来てくれた方への告知が何よりも重要だと切に実感しました。
また、認知症予防の講座を行なって頂いた荻野さんの認知症と転倒予防教室のフラミンゴさんにもお声がけし同時に上野さんの絵を展示しておりました。こちらも大きな会場で大変盛況でした。
ご協力いただいた方々、遠くから駆けつけてくれた方々皆様ありがとうございました。
細々ではございますが今後とも少しでもこの世界に何か価値を提供できるよう考えていきます。
只今三浦の方でもHANPAもろいそ(仮名)での展示イベント兼お披露目の準備も進めております。これからもどうぞ宜しくお願い致します。